看護ケアは医療サービスの要になるような重要なものであり、患者の身体的な世話以外に、心のケアと呼ばれることも含まれている。
まず、日常生活を送る上での看護ケアは、食事や排泄の介助に始まり、リハビリが必要な患者に対しては、体位交換や日常動作の訓練などを担う。
また、医療器具の導入を検討している人には、その利用相談も行わなければならない。

さらに、心のケアも看護ケアの大きな一部分を占める。
病は気からという言葉もあるように、患者を前向きな気持ちにしてあげることで、辛い症状が緩和することがある。
患者と心を通わせると、心のケアもしやすくなるので、看護師と患者の双方に良い影響を与えるケアができるだろう。

ちなみに、看護師はケアを行うときには医者の指示を受けなければならないが、ときには自ら主体的にその場の状況に応じた仕事を行うこともある。
そのため、患者の様子が普段と違うときなどは、すぐ声をかけて対応する観察力と行動力が欠かせない。
ひとり一人の看護師がどこまで気配りができるかによって、看護ケアの質もかなり変わってくるだろう。

ただし、看護師が行う仕事は多岐にわたり、職場によっては本来の看護ケアに割くべき時間が削られてしまうことがある。
したがって、適切な人員配置や看護師の職務の明確化などが曖昧で、理想とする看護ができないと感じたときには、モチベーションの低下につながるため、転職を視野に入れたほうがいいかもしれない。
質の高い看護ケアを行わなければ、自身のスキルも伸び悩むので、理想と現実とのギャップが埋められないときには、職場の見直しも考える必要があるだろう。